それは私の知る原型とはことなるカタチをしていた。製法も見た目も味も何もかも違っていたがコレは美味しすぎた。私は認めなければならない、コレの存在を。
栗きんとんと云われて皆さんは何を想像しますか?ほとんどの方はお正月に出てくる栗きんとんを想像されるかと思います。私もそれが先に出てきます。私が投獄されている岐阜監獄にはもう一つの栗きんとんが存在します。それが「中津川の栗きんとん」です。
中津川の栗きんとんは栗をペースト状にして形どった生菓子です。栗で有名な岐阜県中津川市が生んだ高級和菓子・栗きんとん。シンプルな製法だからこそ上質で素朴な甘さが広がる一品。中津川で買えば一つ250~300円程だが、県内でも中津川を出ると300~600円ほどに値上がりします。一つ一つ手作りの生菓子故の値段が理由。お土産に人数分買うとまあまあな金額になります。
このとっても美味しい栗きんとんを食べながら私は栗きんとんカルチャーショックを受けていた。岐阜では栗きんとんと云えばこの生菓子の栗きんとんを指すのが一般であり、お正月の栗きんとんではない。同じ日本で同じ名前の料理が全然別物なのである。大判焼き・今川焼きの逆状態(名前と料理)である。
来年の秋を楽しみにしながら刑期を過ごします。
PS.工藤コマ先生のマンガ面白いす。