岐阜獄中記 ~アキバから岐阜へ~

アキバを離れ、陸の孤島「岐阜」に収監(就職)されたオタクの話

岐阜にアキバはない

岐阜にアキバはない

 

 当たり前と思うが、アキバは秋葉原にしか存在しない。名駅にも大須にもアキバは存在しない。悲しい現実である。アキバに行ったことがある人であれば理解できるかもしれないが「オタクの街」として成り立つのがアキバのすごいところなのだ。

 

 就職でアキバを離れて岐阜に牢獄(就職)3年目、すっかり隠れオタクとして世間に紛れ込み息を殺して活動する。岐阜駅前のワンフロアしかないアニメイトに通い、オタク文化の恩恵を受ける。名古屋や大須に行けば岐阜のアニメイトより多少は大きいお店はあるが交通費が馬鹿にならないため月1度程度しか通うことができない。アニメイト岐阜店は錦糸町店と同等の規模であり、都内のちょっと大きい書店のラノベ・マンガコーナー程度の大きさである。もっと具体的に云うのであればジュンク堂池袋店の地下1階フロア程度の規模である。都心であればどこにでもある規模のお店である(独断と偏見)。

 もしここに岐阜の方がいれば、「三省堂丸善にもマンガやラノベコーナーがあるじゃないか」と思う方がいるかもしれない。しかし、その程度では満足できないのだ。ラインナップが乏しいとかそういう問題ももちろんあるが、重要なのはそれではない。

一般書店にあるマンガ・ラノベコーナーはオタク向けではないのだ。「満漢全席、だだしファミレスみたいな」状態である。本の陳列を見てもどのお店も一緒であり、ワクワクしないのである。その点、アニメイトはオタク的専門性に寄り添ったお店であり見ているだけで楽しい。そして、そんなお店がゴロゴロあるのがアキバである。

 アキバは書店だけでない。雑貨店やゲームセンター、ライブハウスに家電屋までオタク的専門性に寄り添って街として成立している。岐阜や大須みたいにオタク的専門性のお店が独立して存在しているのとは違う。街だから魅力であふれている。

 

 もちろん、アニメイト岐阜店の企業努力には感謝しかない。ありがとう、謝謝。岐阜でオタクとして活動する私にとって生命線である。これからもポイントを貯め続けます。

 

 古くてめんどくさいオタクは店頭の本棚に目的の本がないと満足できないのだ。ネットは便利で何でもあるが、店頭に陳列されている本の魅力には勝てないのだよ。

 

PS.近所の書店で予約したうみねこのなく頃に全巻が届かずに3か月が経ちました。講談社さん増刷してくだい。